尻無川のバー 
PIER 34 NORTH
大阪大正
   



2015年 
水彩 
160x240o 

2月の「大人の遠足-街旅絵日記講座」は大阪の大正区。大正区は昭和にできた。明治以降、尻無川、木津川など区を囲む川に大きな船が出入りし、綿、鉄鋼、造船など重工業の工場や木材の貯木場があったところ。尻無川沿いのディープな風景を描く。このバラックはリノベーションされて、パンクでスリリングなバーに。看板代わりのドラム缶の上の機械部品のアッサンブラージュでつくられたバイクのオブジェがすばらしい。営業は日没からで、店の裏の川岸にはボートがあり、クルージングもできるらしい。
2015/12/29

山根街道 
寝屋の町並み 
大阪寝屋川
       水彩  2015年  120x165mm  
京都から高野山・大峰山へ向かう山根街道が通る寝屋のあたりは、古い街道の趣が少し残っている。昔、子どもをほしがっていた長者夫婦が長谷観音に願い、女の子を授かった。やがて娘が成長した頃、母は亡くなるが、亡くなる前に観音のお告げで娘に鉢をかぶせ、それがとれなくなった。娘は母の死後、継母にいじめられ、家を追い出される。世をはかなんで身を投げるが鉢のおかげで死ぬこともできず、公家に助けられ、風呂を焚く湯殿番として働くことになった。公家の四男が娘を見染め、娘も四男に心惹かれたが、その母が下女と一緒になることに反対し、兄嫁たちと嫁くらべをしてあきらめさせることになったという。嫁くらべの前日、それまでとれなかった鉢がはずれ、娘の美しい姿があらわになり、鉢からは宝ものが出てきた。嫁くらべでは、和歌を上手に詠み、教養や才覚にもすぐれ、非の打ちどころがなく、めでたく四男の宰相殿御曹司と結ばれ、三人の子に恵まれたという。娘の名は初瀬(はせ)姫。この「鉢かづき姫」の御伽話に登場する寝屋の長者、藤原実高の屋敷がこのあたりにあったという。
2016/05/05記
■関西経済連合会発行「経済人」2015年6月号に掲載
大阪府立
中之島図書館
中央ホール   
    

水彩  
2016年  
120x165o
「安田泰幸水彩スケッチ展-中之島からはじまる街物語」が開かれている中之島図書館。建物は野口孫市、日高胖の設計で1904年に竣工した重要文化財だが、正面玄関を入ったところの中央ホールがすばらしい。木製の重厚な空間造形が目をひく。正面の階段を上る左右に自然科学の象徴「野神像」と文学・芸術の象徴「文神像」が飾ってある。ドームの下は円形のギャラリーになっており、3階の各室につながるのだが、8つのフリーズにはソクラテス、アリストテレス、シェークスピア、カント、ゲーテ、ダーウィン、孔子、菅原道真の八哲の名が掲げてある。このスケッチはリニューアルオープン後ライブラリーショップで販売されている、図書館のオリジナルポストカードセット(8枚組)の1枚になっている。
2016/04/23記
■大阪府立図書館オリジナルポスト
 カードに掲載
■同 クリアクリアファイル掲載
■同レターセットに掲載
■同一筆箋に掲載

YASUDA YASUYUKI

水彩画スケッチ紀行

大阪府立
中之島図書館
  
2012年  
水彩  
120x165mm 

住友家15代吉左衛門友純の寄付と野口孫市・日高胖の設計で1904年に開館した。日本を代表する図書館建築として国の重要文化財にも指定されている。110余年が経ち、このほど終わったリニューアル工事で少し明るくなった。正面玄関も常時開かれているようになった。確か以前は、入館時にかばんや荷物を預け、記名し、靴を脱いでスリッパに履き替えて入れてもらったような…。それに較べればずいぶん開放的になって、親しみやすくなった。リニューアル工事とともに設けられた多目的スペース(昔の閲覧室)で、個展を開いてもらっている。2日がかりで3室の設営をし、「安田泰幸水彩スケッチ展−中之島からはじまる街物語」が4月1日からはじまった。2016/04/03記
■大阪府立中之島図書館オリジナルポストカード
■大阪府立中之島図書館オリジナルステーショナリーに使用。便箋・封筒・一筆箋・クリアファイル

藤井厚二作
電熱器と茶釜 
大阪寝屋川 八木邸
 
2015年 
水彩 
120x165o 
大山崎にある聴竹居を設計した藤井厚二が大阪の実業家・八木家の求めに応じて、設計・意匠した家が寝屋川の香里園に残っている。1930年に設計された注文住宅と、同じく藤井によって意匠された家具が、改造・改築などの手を加えられることなく、85年たったいまも、当初のまま残っている。一般公開に向け準備中にそれらをスケッチさせてもらう機会があり、1月の末、2回目の訪問。この日はおもに室内の調度や家具をスケッチ。この電熱器と茶釜は茶と作陶を嗜んだ藤井らしい品のあるデザイン。茶釜は金属と陶器があり、入れ替えられる。愛嬌のある鼠の顔の把手がほほえましい。
2015/12/04記

Daimaru-Shinsaibashi,
Departmentstore,
Osaka
   






大丸心斎橋店 
大阪

2001年 
アクリル+パステル+コラージュ
400x550o 
2015年1月のカルチャーハウス香里ヶ丘のYYスケッチ講座土曜クラスは、W.M.ヴォーリズが設計した名建築大丸心斎橋店を描いた。人通りが多く、ちょっと勇気がいる場所。気温も低く、風もあり、冬のスケッチは大変。来年建て替えられることが決まっている現在の建物は、1933年に完成した。ネオ・ゴシック様式にアールデコの装飾をちりばめた美しい建築。外観や内部の一部を残すといわれているが、パリのオー・プランタンやロンドンのハロッズのように、伝統と文化の象徴として街にたち続けることはないらしい。大阪からまた一つ、品格が消えていく。掲げた絵は2001年に描いたもの。
2015/12/02記

安田泰幸アート&スケッチ

大阪聖母女学院
大阪寝屋川
   



水彩  
2012年  
150x240mm  
関西経済連合会発行の広報誌「経済人」の昨年2015年の6月号’スケッチ紀行-歴史を歩く’は、大阪の寝屋川市を歩いて描いたスケッチで構成した。寝屋川市は大阪の鬼門にあたっていたため、成田山不動尊を祀って鬼のいない町をアピールするとともに、フランス人のカトリックの修道女が大阪玉造に創立した聖母女学院を香里園に誘致。チェコの建築家アントニン・レーモンドの設計で校舎が新築され、教育環境を整え、高級住宅地の街のイメージアップが図られた。現在は大阪聖母女学院。校舎は国の登録有形文化財。
2016/05/03記
■関西経済連合会発行「経済人」2015年6月号に掲載

ええやん大阪                                                           09 







Bishamondo
Naniwaji(temple)、Ebisucho、Osaka










毘沙門堂浪速寺
大阪恵比須町
     
2014年  
水彩  
120x165mm
関西経済連合会発行の広報誌「経済人」2015年1月号の表紙は、大阪の「戎橋から恵美須町」界隈の風景。
今宮戎神社の参詣道にある浪速寺。毘沙門天王を祀る。十日戎の3日間ここにも多くの参拝者が訪れる。摂津國八十八箇所霊場の26番目。 
2015/11/08記
■関西経済連合会発行
 「経済人」2015年1月号表紙に掲載


水彩画スケッチ紀行
大阪ええとこ

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大阪城天守閣




水彩 
2015年 
165x240mm   

朝日カルチャーセンターのYY街旅スケッチ講座の昨年2015年6月は大阪城の本丸で実施した。暑い日の平日であったが、、人出が多く、にぎやか。多くは外国の観光客なのだろう。飛び交う言葉がわからない。スケッチしていると、突然前に立って対象物が見えなくなったり、のぞきこんできて、仲間に何やら大声で話しかけたり、もうたいへん。講評会はソフトクリームをなめながら。
2016/05/15記


成田山大阪別院
明王院 
大阪寝屋川
       




水彩  
2015年  
165x240mm  
関西経済連合会発行の広報誌「経済人」の昨年2015年の6月号’スケッチ紀行-歴史を歩く’は、大阪の寝屋川市を歩いて描いたスケッチで構成した。寝屋川市は大阪の鬼門、京都の裏鬼門にあたり、このあたりを走る京阪電車の沿線は、他の関西の私鉄とくらべ宅地の開発が進まなかった。そこで、成田山新勝寺から不動明王を分祀することになり、京阪電鉄から香里園の広大な境内地と建物の寄進を受け、1934年に創建されたという。だからか、門前町というものがない。2016/04/30記
■関西経済連合会発行「経済人」2016年6月号表紙に掲載
日本銀行大阪支店
旧本庁舎 
大阪中之島
    




水彩  
2006年  
135x178o
「安田泰幸水彩スケッチ展-中之島からはじまる街物語」が開かれている中之島図書館。リニューアルオープン後ライブラリーショップで販売されている図書館のオリジナルポストカードセット(8枚組)は中之島界隈の風景。御堂筋沿いの日銀の旧本庁舎は1903年、旧島原藩蔵屋敷跡に建てられた。設計は日本銀行本店と同じ辰野金吾。
016/04/25記
■大阪府立図書館オリジナルポスト
 カードに掲載



京都大学大学院
農学研究科
附属農場
大阪高槻八丁畷  
  


水彩  
2015年  
165x240mm   

カルチャーハウス香里ヶ丘のYYスケッチ講座月曜クラスの昨年5月の講座は、大阪高槻市の京大の農場へ。新緑がまぶしいアプローチの先に、赤い屋根に白い壁のエキゾチックな本館。ここも立ち退きがせまっているようだ。多様な街の表情が失われていく前に・・・。
2016/04/17記

春爛漫の大阪城と
ホテル
ニューオータニ大阪
       







2014年  
水彩  
165x240o

ホテルニューオータニ大阪の2015年春のグリーティングカードに大阪城とホテルの春の景色を描いたスケッチを使用していただいた。
2016/01/31記
■ホテルニューオータニ大阪
 2015年春のグリーティングカード
 に掲載

環状線岩崎橋橋梁と
大正区三軒家西の
街並み
    






2015年 
水彩 
120x165o 

2月の「大人の遠足-街旅絵日記講座」は大阪の大正区、尻無川沿いのディープな風景を描きに行った。環状線の鉄橋のたもとから川沿いに続く道は町工場や倉庫がアンダーグラウンドなカフェやバーにリノベーションされて、妖しさが漂うファッショナブルな街並み。講座参加者にお渡しする「見せていただきましたシール」は梅にうぐいす。尻無川にうぐいすというのもなんだが、まあ2月ということで。
2015/12/24記


尻無川沿いの瓦卸問屋街 大阪大正三軒家岸から        
2015年 水彩 120x165o 

2月の「大人の遠足-街旅絵日記講座」は大阪の大正区、尻無川沿いのディープな風景を描きに行った。このあたりはかつて機帆船が頻繁に川を上下していた。今は行き交う船も少なく、川岸のあちこちに昔の姿を残すのみ。敗戦で焼け野原になった大阪の町に、人々の生活が戻り、家を建てなければならなかった頃、淡路島から大量の瓦が船で運ばれ、このあたりで荷揚げされて、あちこちに捌いていた問屋のバラック建ての店蒹倉庫が並ぶ一画。川風が身に沁みる。  2015/12/21記


八木邸 
大阪寝屋川
 
    






2015年 
水彩 
165x240o 

エコロジーに配慮した先駆的な木造住宅「聴竹居」と同じ藤井厚二の設計で昭和の初めに建てられた香里園の八木邸が春に公開されることになり、2月の初め、近隣の住民にお披露目された、それに合わせ3回目の訪問。見学に訪れた方たちと一緒に、各部屋の説明を聞き、合い間に、寒かったが天気がよかったので、正面から外観も描いた。
2015/12/05記



Kyo-kaido、Hirakata-juku、
Hirakata、Osaka pr.






京街道
枚方宿西見附付近
枚方市桜町 大阪
   
2015年  
水彩  
280x380mm

1月のカルチャーハウス香里ヶ丘のYYスケッチ講座月曜クラスは、京阪枚方公園駅近くの京街道枚方宿の西のはずれ。古い町並みのたたずまいがかろうじて残っている。寒かったがよく晴れていて、陽だまりは気持ちよい。枚方は東海道五十七次の江戸日本橋から56番目の宿場。秀吉が諸大名に築かせた淀川の文禄堤を利用した街道。2階に手摺をつけた宿屋風の家や、看板を下げる小屋根と格子の商家などが、安直なマンション風の建物に挟まれて窮屈そうに入口を閉ざしている。
2015/11/10記