YASUDA YASUYUKI

水彩画スケッチ紀行

安田泰幸アート&スケッチ

大阪ええとこ                                        03 

大阪新世界 通天閣   水彩スケッチ 2009年  380x280mm 
大阪の新世界は子どもの頃からのなじみの場所。現在の2代目通天閣は高さ100m。設計は東京タワーと同じ内藤多仲。東京タワーの1年前、1956年に建てられた。国の登録有形文財になっている。子どもの頃建てられて間なしの通天閣に登った写真が確かどこかにあったはず。高校の頃はこの前を毎日バスで通っていた。猥雑でちょっと怪しい雰囲気が魅力の街である。二度づけお断りの串カツなど、大阪の下町の情緒が見直され、高度成長期に低迷した通天閣の入場者が、増えているそうだ。この作品は、このほど発行された全国の31人の水彩画家の作品が収められた「水彩で描く美しい日本」に所収掲載されている。2011/8/31記
■「水彩で描く美しい日本」(2011年、日貿出版社発行)に所収              

                      
              

水彩画スケッチ紀行
大阪ええとこ

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大阪 伏見町 芝川ビル          水彩スケッチ  2006年 ポストカードサイズ100x148mm
関西経済連合会発行の「経済人」11月号表紙の「スケッチ紀行・歴史を歩く」は、大阪の北浜・今橋・高麗橋界隈のスケッチで構成した。5枚目のスケッチは、9月の「街・旅・絵日記」でも描いた国の登録有形文化財・芝川ビル。「経済人」の表紙に掲載したのは以前描いたもの。1917年、土地の運用で成功した船場の商家、芝川家が建てたもので、設計は渋谷五郎と本間音彦。昭和のはじめ、女子教育のための芝蘭社家政学園がこの建物の中に設けられていた。近くの愛殊幼稚園もそうだが、船場の商人の教育に対する姿勢がうかがい知れておもしろい。 2011/11/27記             
■関西経済連合会刊「経済人」2011年11月号表紙に掲載
神農さんの虎          水彩スケッチ  2011年 ポストカードサイズ100x148mm
関西経済連合会発行の「経済人」11月号表紙の「スケッチ紀行・歴史を歩く」は、大阪の北浜・今橋・高麗橋界隈のスケッチで構成した。4枚目のスケッチは、薬の町、道修町にある神農さん・少彦名神社の張り子の虎。安政年間、大阪でコレラが流行したとき、道修町の薬種仲間が調合した薬を少彦名神社で祈祷して、張り子の虎をつけて販売したところ、その薬の効能が良かったため、張り子の虎がお守りになったという。大阪の祭りは、1月の十日戎に始まり、11月22-23日に行われる神農祭で1年を終える。 2011/11/26記             
■関西経済連合会刊「経済人」2011年11月号表紙に掲載
高麗橋野村ビルヂング          水彩スケッチ  1997年 152x222mm 
関西経済連合会発行の「経済人」11月号表紙の「スケッチ紀行・歴史を歩く」は、大阪の北浜・今橋・高麗橋界隈のスケッチで構成した。スケッチ2枚目は堺筋に面した高麗橋野村ビルヂング。1927年、大阪御堂筋の大阪瓦斯ビルや東京の日本橋野村ビル(野村証券本店)の設計で知られる安井武雄の設計で建てられた。野村合名会社の貸しビル。各階の廂に瓦を用いた独特の外観は、周囲の近代的な高層ビルの中にあって、レトロな昭和モダニズムの雰囲気を漂わせている。 2011/11/24記          

■関西経済連合会刊「経済人」2011年11月号表紙に掲載
              
大阪高麗橋界隈 三休橋 旧大阪教育生命保険          水彩スケッチ  2007年 165x240mm 
関西経済連合会発行の「経済人」11月号表紙の「スケッチ紀行・歴史を歩く」は、大阪の北浜・今橋・高麗橋界隈のスケッチで構成した。このあたりは道修町や船場といわれ、古くから大阪の商売の中心地であった。明治以降建てられた会社の建物が街のあちこちに残っている。その多くは近代の名建築として、現今注目されている。三休橋に面して旧大阪教育生命と日本基督教団浪花教会が並び、その東隣に本吉兆の本店がある。旧大阪教育生命保険の建物は1912年、東京駅の設計で知られる辰野金吾と片岡安の設計で建てられた。煉瓦と花崗岩のコントラストで壁面を装飾しているのは東京駅と同じ。このスケッチは2007年に描いたものだが、先日も街・旅・絵日記講座でここにきて描いた。 2011/11/23記
             
■関西経済連合会刊「経済人」2011年11月号表紙に掲載
              
街・旅・絵日記講座9月大阪今橋レトロ 綿業会館          水彩スケッチ  2011年 120x165mm
9月の「大人の遠足 街・旅・絵日記講座」は、大阪今橋界隈を歩き、レトロな建築物を描いた。みんなで芝川ビルを描いたあとは、自由行動として、それぞれに街の中で見つけたものを絵日記に描き添えることにした。講評会の場所に行く途中にある綿業会館を描く人も。綿業会館は1930年渡辺節の設計で竣工した、日本綿業倶楽部の施設で、建築費の大半は東洋紡の専務であった岡常夫の遺族からの寄付であった。国の重要文化財に指定されている建物は、外観がルネサンス風。内部はジャコビアン様式の談話室など、倶楽部にふさわしく、豪華で格調の高い装飾で知られている。 2011/11/22記
街・旅・絵日記講座9月大阪今橋レトロ 三休橋筋浪花教会          水彩スケッチ  2011年 120x165mm 
9月の「大人の遠足 街・旅・絵日記講座」は、大阪今橋界隈を歩き、レトロな建築物を描いた。昼食の後、重要文化財の大阪市立愛珠幼稚園を見て、三休橋筋の旧大阪教育生命保険だった煉瓦造りの建築がある一画を描くことに。煉瓦造りのビルの南隣には大阪浪花教会があり、それをメインに二つの建物が並ぶ通りを描いた。1930年にW.M.ヴォーリズの設計指導をうけて、竹中工務店が設計・施工した建物で、現在は国の登録有形文化財になっている。この教会の信徒が梅花女学校(今の梅花学園)の設立に際し援助したといい、梅花の「花」は浪花の「花」だそうだ。  2011/11/20記
大阪交野市寺の棚田 初秋          水彩スケッチ  2011年   165x120mm
カルチャーハウス香里ヶ丘の月曜日クラスは交野市の寺地区の棚田を描きに行った。このあたりは比較的市街地に近いにもかかわらず、ちゃんとした里山が残っている。細い道を山に向かっていくと、車が脱輪しそうな道を経て、住吉神社という小さな祠に着く。みのりの季節をひかえ、黄緑色のじゅうたんを幾重にも敷き詰めたような棚田の風景に出会える。まだ夏の強い陽射しの中、神社の木陰から受講されている方々と描いた。  2011/11/11記
大阪枚方穂谷 初秋の棚田          水彩スケッチ  2011年 サイズ165x242mm 
カルチャーハウス香里ヶ丘の「安田泰幸スケッチ教室土曜クラス」の9月は、収穫前の棚田を描きに、枚方の穂谷に出かけた。初秋の9月といっても、日中は30度を越え、陽射しは真夏のように強い。棚田の間の道をたどり、最上段に近い森の陰から、棚田を見降ろすようなアングルで描くことにした。黄色がかった緑の田んぼのパッチワークが美しい。手前の雑草の間から見える田、その向こうに市街地と北摂の山山、そしてはるかかなたにかすむ比叡山を入れた構図がおもしろい。約2時間、近くには店もなく、カルチャーハウスのスタッフが持参してくれたポット入りのアイスコーヒーをいただきながらその場で講評会。終わった頃、傾きかけた太陽の光に棚田はこがね色に輝き、秋を感じさせる。日本の里100選。 2011/10/9記 

香里ヶ丘3丁目 CONOBA 大阪枚方          水彩スケッチ  165x240mm
お世話になっているカルチャーハウス香里ヶ丘が、この春新しい場所に移転した。けやき通りという通りに面して新しくできたショッピング広場の一画、まあたらしい建物の2階、サロン風のエントランスは明るく、おしゃれなしつらえ。土曜日のスケッチ講座は、あちらこちらに出かけて描くため、ここに来たことがない方もおられたので、8月の講座は、この広場にあるレストランで、みんなで一緒にランチを食べて、そのあとこのあたりの街のようすをスケッチすることに。外はぎらぎら夏の太陽が照りつけ暑いが、けやき並木を透して見るお店の通りは涼しそう。正面がカルチャーハウスのある建物。              

大阪港天保山岸壁に停泊するクイーン・メリー2           ポストカード水彩スケッチ 2011年  120x165mm 
昨日掲載したイギリスの豪華客船クイーン・メリー2。このスケッチは同じ日に角度を変えて観たQM2。天保山マーケットプレイスのデッキから描いた。デッキは地上より高いが、ここから眺めても船体が大きすぎて、全容がつかめず、上のほうは仰角が大きすぎて観えない。でかい。港に停泊している船を描くためには場所の制約があり、アングルが限られてしまう。大阪港だと好きなアングルは3、4か所。この日もアマチュアカメラマンをはじめたくさんの見物人が来ていた。(私もその一人だが)。この角度だと、タラップのクレーンなどが入って邪魔になるが省いて描いた。舳先のほうからだと岸壁に立入禁止になっていたり、余計な構造物があったり。これだけの見物人がくるのだから、横浜港のように、港のの景観を楽しめるよう整備すればよいのに。街の魅力づくりの下手な大阪市といわれても仕方ない。  2011/8/15記
 
                      
             
クイーン・メリー2 大阪港天保山          ポストカード水彩スケッチ 2011年  120x165mm
関西経済連合会発行の「経済人」-スケッチ紀行・歴史を歩く-8月号は大阪港天保山。最後6枚目のスケッチは、今年3月大阪港に初めて寄港したイギリスの豪華客船クイーン・メリー2。総トン数148,500トンあまり、全長345m、乗客約2,600名、乗組員約1,200名、世界最大級のクルーズ客船である。日本最大の客船飛鳥Uが50,000トンだから、その大きさがわかる。天保山にはマーケットプレイスという建物が岸壁にあるのだが、その建物の向うに覆いかぶさるように停泊する船が見え、圧倒されてしまった。日本へは2009年に横浜港に初寄港している。当初大阪港に寄港する予定が横浜港の開港140周年の誘致活動で変更された。ところが、船が大きすぎてベイブリッジをくぐれず、貨物専用埠頭に停泊することになり、乗客から不満が出たため、大阪港寄港に戻されたという。ちなみにスケッチしたのは3月10日。次の日東日本に地震が起きた。  2011/8/13記

■関西経済連合会発行「経済人」8月号表紙に掲載
                      
              
大阪 天保山渡船          ポストカード水彩スケッチ 2011年  120x165mm
関西経済連合会発行の「経済人」-スケッチ紀行・歴史を歩く-8月号は大阪港天保山を歩いた。5枚目のスケッチは、天保山にある小さな浮桟橋と、USJのある桜島を5分ほどで結ぶ天保山渡船。現在、大阪市内に残る8航路の公営渡船の一つ。道路と同じような扱いで、無料で利用できる。いつ来ても若い外国人が自転車に乗って利用している。どうもUSJの職員らしい。宿舎が築港にあるのだろうか。ちなみに桟橋のすぐ横にある天保山公園にある天保山は標高4.53m。江戸天保年間に大型船が入れるよう「大川浚え」が行われた時の土砂を積み上げた築山だが、国土地理院の地図にも記載されているれっきとした山。頂上には2等三角点もある。日本一低い山とされ、天保山山岳会もあるらしい。   2011/8/12記

■関西経済連合会発行「経済人」8月号表紙に掲載
                      
              
大阪築港 天満屋ビル          ポストカード水彩スケッチ 2011年  120x165mm 
関西経済連合会発行の「経済人」-スケッチ紀行・歴史を歩く-8月号は大阪港天保山を歩いた。4枚目は1936年に建てられた天満屋回漕店の建物。土地柄と商売柄、船のキャビンを想わせる外観のデザイン。局面に嵌められた大きな窓とスクラッチタイルの壁が印象的。かつては荷役や船舶関係の商品を扱うこのような店が軒を並べていたのだろう。高度成長期に地下水の汲み上げで、地盤沈下が激しく、当初3階建だったビルは、1階部分の半分以上が道路面より低くなり、2階へ直接入る階段の入口が設けられている。現在は、洒落たカフェとアクセサリーの店が入っている。  2011/8/11記

■関西経済連合会発行「経済人」8月号表紙に掲載
                      
              

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大阪北浜 新井ビル          水彩スケッチ  1997年 152x222mm
関西経済連合会発行の「経済人」11月号表紙の「スケッチ紀行・歴史を歩く」は、大阪の北浜・今橋・高麗橋界隈のスケッチで構成した。3枚目のスケッチは、堺筋に面した新井ビル。旧報徳銀行大阪支店として建てられた。神戸の相楽園にある旧小寺邸厩舎(重要文化財)や神戸の海岸ビルヂングを手がけた河合浩蔵の設計により、1923年に竣工した。ワインレッドのタイルが印象的。国の登録有形文化財。現在は洋菓子の「五感」が入っている。2011/11/25記             
■関西経済連合会刊「経済人」2011年11月号表紙に掲載
街・旅・絵日記講座9月大阪今橋レトロ 芝川ビル         水彩スケッチ  2011年 120x165mm
9月の「大人の遠足 街・旅・絵日記講座」は、大阪今橋界隈を歩き、レトロな建築物を描いた。三休橋の煉瓦造りの旧大阪教育生命保険と浪花教会を描いた後、伏見町の芝川ビルへ。ビルにはチョコレートの専門店やカフェ、しゃれた雑貨店などが入っている。このあたりは生保会社の本店や銀行などが並び、大阪のビジネス街の中心にあたるところだが、日曜日でのんびりした雰囲気が漂い、ゆっくりとスケッチできた。 2011/11/21記