YASUDA YASUYUKI

水彩画スケッチ紀行
近代名建築物語
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新井ビル  大阪             水彩ミニアチュール      
2014年最初の「大人の遠足‐街旅絵日記講座」は大阪北浜から船場にかけて、ところどころに残るレトロなビルを訪ねて描いた。北浜の証券取引所が東京の証券取引所と合併して、株取引でにぎわった街も様変わり。ガラスと金属でおおわれたモダンなオフィスビルや超高層のタワーマンションにまじって、魅力的な近代建築が目をひく。この新井ビルもそのひとつ。もともと銀行として建てられたため、厳めしい面構え。株を扱っていた会社がビルの持ち主となり、現在は洋菓子の「五感」の本店があり、セレブな雰囲気。設計は神戸の海岸ビルや小寺邸厩舎を手がけた河合浩蔵。2014/03/18記         
 

川口基督教会 大阪            2013年    水彩     280x380mm    
12月の朝日カルチャーYY街旅スケッチ講座は、大阪の旧川口外国人居留地に残る川口基督教会を描く予定だった。クリスマス前の教会の雰囲気を楽しみにしていたが、雨で教室内での講座に変更することになってしまった。  2014/03/08記     
 
大阪倶楽部 大阪今橋         2013年    水彩    280x380o
カルチャーハウス香里ヶ丘のYYスケッチ講座の12月は大阪今橋の大阪倶楽部の建物を描いた。壁面にスクラッチタイルが張られた名建築は安井武雄の設計で国の有形文化財に登録されている。受講されているみなさんと一緒に描いたのがこのスケッチ。建てられてから90年経つ建物の古色を表現するために、墨汁を使って描いてみた。講評会はすぐそばのアンティックな小物が店内いっぱいに並べられた、これまたレトロなオフィシナ・デル・カフェで。冷えた体に温かいコーヒーがうれしい。  2014/02/27記

本願寺伝道院      水彩ミニアチュール   2012年   120x165o  
関西経済連合会発刊の広報誌「経済人」の表紙にことしも作品を掲載していただいている。今年で32年目。気持ちを新たに1月号は、世界遺産でもある西本願寺ゆかりの町。本願寺伝道院は明治時代末期に、真宗信徒生命保険会社の社屋として、伊東忠太の設計で建てられた。西本願寺門前の仏具店や町家の町並みの中で異彩を放っている。長い間、保存修復工事のために覆いがかかっていた。  2014/02/23記

関西経済連合会発行広報誌「経済人」の表紙に掲載      
泉布観・秋 大阪桜宮      水彩   2013年   240x330o
大人の遠足‐街旅絵日記講座の12月は、少し早目11月の末に実施した。寒さが厳しいとなかなか落ち着いてスケッチできないだろうとの判断である。ことし最後の講座は大阪桜の宮で。体罰問題の桜宮高校の印象が強くなってしまった地名だが、明治以後、造幣局を中心に活気を呈した町であった。重要文化財の泉布観、同じく旧桜宮公会堂、武田五一・安藤忠雄競作の銀橋(桜宮橋)と、スケッチのモチーフとしては申し分ない。。泉布観と旧桜宮公会堂のある一画は大阪市が整備してきれいな公園になっている。事前にスケッチの許可をもらうため大阪市に電話したら、ふつうの公園と同じですから自由にどうぞということであった。とりあえず、みなさんに泉布観を描いてもらう。前の桜の紅葉が美しい。竹ペンで描いてみた。途中みなさんの絵を見せてもらいながら、アドバイスにまわっているとき、紙が風で飛ばされないようにとスケッチブックをもち歩いていたら、桜の幹を描くためにたっぷりつけたインクが流れて、あらぬ方向に枝がのびてしまった。まあこれもええやろと仕上げた。  2014/02/06記                    


旧ヘイガー邸 
シスメックスゲストハウスみなと異人館

水彩ミニアチュール   2013年   120x165mm
神戸ポートアイランドにあるみなと異人館-旧スミス・ヘイガー邸。シスメックスがゲストハウスとして、修復して使用することになって、先日一般に公開された。仕事場からすぐのところなので、出かけて中を見せてもらった。2階のベランダからは神戸港のパノラマが望める。神戸の北野町にあって、日本郵船の船員寮だったころの写真がかざってあった。暖炉とランプシェードは1906年建築当時のままだそうだ。30年ほど前、この異人館の中でカタログのモデル撮影をさせてもらったことがあったが、そのときの印象とは見違えるほど、落ち着いたぜいたくな空間になっている。ふだんは入れない北側の小さな庭からスケッチする。  2014/02/03記


大阪北浜 大林組旧大阪支店 中之島公園より        水彩ミニアチュール   2013年   165x240mm
朝日カルチャーセンターのYY絵はがきスケッチ講座の9月は、大阪中之島公園で。公園から対岸の旧大林組本店のビルを描いた。1926年竣工のレトロなビルで、美術の専門学校や調理師の学校として使われてきた。現在はレストランのル・ポンドシエルが入っている。こちらからだと建物の裏側にあたる。真夏の強烈な日差しが残る午後であったが、芝生の上は気持ちよかった。  2013/12/10記   
               
神戸旧居留地15番館        2012年  水彩ミニアチュール  165x240o  
パナソニックの2013年卓上カレンダー「松下幸之助の言葉ー信頼」の10月は、「任せてこそ 人は育つ」という言葉。人は任されてこそ、やりがいを感じ、力を発揮する…という言葉に合わせ、明治維新後、若干28歳で兵庫県知事を任された伊藤俊輔(博文)が、イギリス人技師J.W.ハートと当時考えられなかった先進的な都市計画をもとにつくった旧居留地のスケッチを掲載させていただいた。  2013/11/06記
■パナソニック2013年卓上カレンダー「松下幸之助の言葉ー信頼」の10月に掲載

旧トーマス住宅 神戸北野        
今月から、神戸新聞文化センターで、「安田泰幸の街角水彩スケッチ講座」が始まった。月1回、阪神・播磨地区を中心にときには京都・奈良へ魅力ある街角のスケッチに出かける講座。 第1回目の講座は、神戸北野の旧トーマス住宅風見鶏の館で。第1回目からいきなり雨?と心配したが、なんとか終了までもった。水彩画は初めてという方も何人かおられたが、講評会の頃にはおたがいだいぶうち解け、なごやかに。  2013/11/01記       

旧登米高等尋常小学校     2012年   水彩ミニアチュール  165 X 240 o
日立造船2013年カレンダー「ふるさとの息吹ー東北のこころ」の7、8月は宮城県を訪ねたスケッチで構成。
1-2月の岩手平泉・遠野で東北の雅びな心と素朴な心。 3-4月の秋田角館・小坂康楽館で東北の文武の心と思いやりの心。 5-6月の山形庄内・済生館で東北の生真面目に働く心と医療に寄せる心に触れるスケッチをとりあげてきて、7-8月は、東北の人々の教育に寄せる心に触れるため、宮城旧登米尋常高等小学校をスケッチした。明治時代の中頃に建てられた校舎は、中庭を囲むコの字型で、庭に面してベランダ風の廊下が設けられた開放的な建築。危険だからと閉じ込めるのではなく、子どもの自由闊達なのびのびした心を伸ばしてやりたいという気持ちが感じられる。国の重要文化財。  2013/08/16記
■日立造船2013年カレンダー「ふるさとの息吹ー東北のこころ」7、8月に掲載                            

大阪府立中之島図書館     2013年   水彩   280 x 380mm
カルチャーハウス香里ヶ丘YYスケッチ講座土曜日クラスの5月の講座は、前日の天気予報で雨であることが確実のようだったので、千里の万博公園から、急きょ中之島の大阪府立中之島図書館に変更。雨のせいか、受講の方の出席も半数ぐらいであったが、1904年に野口孫市、日高胖の設計で建てられた国の重要文化財の名建築を描いた。講評会は東洋陶磁器博物館のカフェで。きげんよく講評していていたら、店内はわれわれのグループだけに。5時で閉店だったようだが、5時半になろうとしていて、申し訳ないことに終わるまで待っていてくださったようだ。  2013/08/9記                                  

京都大学農学部演習林事務室   2012年     水彩画     268 x 385 o   
半年以上も前の2012年11月3日、カルチャーハウス香里ヶ丘のYYスケッチ講座土曜クラスは京都大学構内の農学部で行なった。農学部の演習林事務室の建物を描く。戦前の1931年に京大営繕の大倉三郎の設計で建てられたバンガロー風の平屋建て。国登録有形文化財。描き始めたときは日も照っていてそうでもなかったが、午後3時を回ると冷えてきた。講評会はこれも登録有形文化財である進々堂で。終わった頃には外は暗くなっていた。 2013/08/02記

旧ジェームス邸玄関 神戸塩屋   水彩ミニアチュール     2012年    120 x 165 o
2013年6月5日―かねて計画していた、神戸塩屋のジェームス邸で、ランチとスケッチを楽しむ集いは、予想以上に多い18名の方の参加をいただき、無事実施できた。当日は梅雨のさなかにもかかわらず、気持ちのよい晴天に恵まれ、参加した方々から、雨男なのに…と不思議がられるほど。上の絵は昨年改修前に描いたジェームス邸の玄関付近  2013/07/25記
日本キリスト教団大津教会 大津     水彩スケッチミニアチュール   2013年    120 X 165 o 
関西経済連合会発行の「経済人」2013年6月号表紙「スケッチ紀行―歴史を歩く」は滋賀県の浜大津の町を歩いたスケッチで構成した。最後6枚目は、日本基督教団大津教会。昭和の初めヴォーリズ事務所の設計で建てられた。スパニッシュスタイルのモダンなシルエットの教会。 2013/07/20記    
■関西経済連合会発行「経済人」2013年6月号表紙に掲載
            
御影公会堂 神戸灘区      水彩ミニアチュール    1996年     165x240o
昼食のときNHKのドラマ「ごちそうさん」を見ていたら、神戸の御影公会堂がラヂオ局のロケ地として映っていた。阪神大震災の直後、家族や家を失い避難してきたたくさんの人々でこの古い建物はごった返していた。神戸大空襲にも大震災にも耐え、生き残って、被災した人を守ってきた建物である。こんな避難所が神戸のそこかしこに無数にできた。日が経つにつれ、市外から親戚や知人の安否を慮って訪れる人や、行政やボランティアの人々が出入りし、極限状況の中でのさまざなふれあいが毎日報道され、恥ずかしいが何度も涙が出た。日本人もまだまだ捨てたもんやないと心強く思った。ところが地震から2ヶ月後、震災後の人々が立ち上がろうという姿が、あまり報道されなくなった。中央のメディアの関心が3月20日に起こった地下鉄サリン事件に移ってしまい、テレビをつけてもオウムがどうのこうの…というニュースばかりになった。
いま思うのは、地震と津波と放射能で痛手を受けた東北の人々のこと。被災した人々を勇気づけるという名目で開催が決まったというオリンピックに浮かれたニュースに隠されて、被災した人々のほんとうの苦労と気持ちが中央のメディアからは伝わってこない。  2014/01/17記

大阪市立美術館 大阪天王寺      水彩ミニアチュール    2013年     120x165o
関西経済連合会発行の「経済人」12月号の表紙「スケッチ紀行-歴史を歩く」は、大阪の天王寺界隈のスケッチで構成した。
大阪市立美術館は昭和の初め、美術館建設のために、住友家から寄贈された本邸の跡地に伊藤正文・海上静一の設計で建てられた。
高校のとき美術部にいたが、毎年9月の1週間ここで全大阪高校美術展が開かれていた。夏休みの間、学校へ行って描いた絵を部員みんなで搬入する。ほかの学校からもたくさんの生徒が集まって、各々割り当てられた壁面に絵を掛けていく。1枚の絵が畳1畳半ほどもあるから、けっこう大仕事になる。稚拙であれ、前日ぎりぎりまでそれなりに精魂をこめて描いた絵が完成した充足感と、コンクールでどのように評価されるのかの期待と不安と、他の学校の生徒やその作品を見たことなどによる、気分の昂ぶりを懐かしく思い出す。作品を掛け終わって、美術館の正面階段で会った他校の女子生徒の夕陽に輝く美しい顔がいまも心に残る。  2014/01/17記
■関西経済連合会発行の広報誌「経済人」12月号の表紙に掲載     


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