神戸海岸通
商船三井ビル 
    

2007年  
水彩  
120x165o
関西経済連合会発行広報誌「経済人」2017年6月号の表紙は神戸開港150年にちなんで、神戸港関連のスケッチで構成した。
旧外国人居留地の海岸通りにたつ商船三井ビル。旧大阪商船神戸支店として、1922年に建てられた。設計は渡辺節、構造設計はのちに通天閣などを手がけた内藤多仲。当時の欧米から、日本初の多くの技術を採り入れられたという。最上部の半円形のぺディメントと外壁のテラコッタのオレンジ色を利かせたデザインが優美な印象。西洋文化やロマン主義などの影響をうけた、大正時代の明るく自由な雰囲気が感じられて、とても好きな景観。近代化産業遺産。
2017/11/18記
■関西経済連合会発行広報誌「経済人」2017年6月号表紙に掲載

YASUDA YASUYUKI

水彩画スケッチ紀行

旧制第四高等学校
金沢  
  

1998年 
水彩 
120x165mm 
ことしの第一学習社発行の教科書「高等学校日本史A」の表紙と裏表紙に2点スケッチが掲載された。
表紙は金沢市に残る、旧制第四高等学校。1887年創立。のちの金沢大学。超然自立の校風で柔道に没頭した作家井上靖や博物館明治村の創設に寄与した建築家谷口吉郎などがここで学んでいる。煉瓦造りの本館は、山口半六、久留正道の設計で1891年に竣工した。国の重要文化財。スケッチエッセー「れんが街ものがたり」のためにスケッチ取材したときは石川文学館として使用されていた。
2017/10/11記
■第一学習社発行教科書「高等学校日本史A」表紙に掲載


カトリック玉造教会
大坂
  

2017年 
水彩 
F4 

朝日カルチャーセンターYY街旅スケッチ講座の3月は大阪。玉造教会は19世紀末にできたが、戦災で焼け、1963年に新しく聖堂が建てられた。正式名は「大阪カテドラル聖マリア大聖堂」。設計は北浜の旧住友銀行本店や淀屋橋の日本生命本店を手がけた長谷部鋭吉。聖堂内部は正面に堂本印象のマリア像の大壁画、十字架のキリスト像は中空に浮き、マリアとイエスの生涯を描いた100を数えるステンドグラスの窓など、荘厳な空間に息をのむ。事前に許可をもらい、堂々たるモダン建築をどのように描くか、受講者の方がたに挑戦してもらった。この聖堂のすぐそばに越中井という史跡がある。細川忠興(越中守)の屋敷跡だ。関ヶ原の合戦前夜、忠興の妻ガラシャが壮絶な死を遂げた屋敷である。聖堂の正面の彫像、左はキリシタン大名高山右近、右は細川ガラシャである。「散りぬべき時知りてこそ世の中の花も花なれ人も人なれ」ガラシャ辞世の句。
2917/09/28記

大阪大学
待兼山修学館 
大阪豊中 
  

2016年 
水彩  
120x165mm  
関西経済連合会発行の広報誌「経済人」2017年2月号の表紙「スケッチ紀行歴史を歩く」は大阪の豊中を歩いたスケッチで構成した。大阪大学豊中キャンパスにある待兼山修学館は、阪大医学部の前身、大阪医科大学の附属病院石橋分院として戦前の1931年に建てられた。シンプルでその時代とは思えないほどモダン。国の登録有形文化財。阪大の知的功績を中心に、大阪大学総合学術博物館として公開されている。さすが知の殿堂だけあって展示は見ごたえある。展示物の説明文を読んでも難しすぎて、ふーんと嘆息するのみ。
2017/07/07記
■関西経済連合会発行広報誌「経済人」2017年2月号表紙に掲載

安田泰幸アート&スケッチ

近代名建築物語                                             12      .


神戸 海岸通り
 
    
2010年  
水彩  
165x120o
関西経済連合会発行広報誌「経済人」2017年6月号の表紙は神戸開港150年にちなんで、神戸港関連のスケッチで構成した。別に関経連から要望があったわけではないけれど…。国道2号線になっている現在の海岸通。開港当時は道の右側(南)が海で、古い写真で見ると水際にプロムナードがあった。道の左側(北)は外国人居留地でアメリカ領事館、スミス・ベーカー商会、ドイツ領事館、フランス郵船、コーンス商会、英国領事館などが並び、明治の終わりには香港上海銀行やオリエンタルホテルなど近代的なビルが登場。条約改正後の20世紀になると居留地は開放され大阪商船、日本郵船、兼松など、大手の船会社や貿易会社、銀行などが軒を並べた。
2017/11/17記
■関西経済連合会発行広報誌「経済人」2017年6月号表紙に掲載

旧水口図書館 
滋賀県水口町
    

2017年 
水彩 
165x120o
関西経済連合会発行広報誌「経済人」2017年5月号表紙は、滋賀県の水口のスケッチで構成した。
この町には水口教会ともう一つヴォーリズが設計した建物がある。1928年に建てられた旧水口図書館。小さな建物だが、玄関の円柱、小さなバルコニー、塔屋のランタンが可愛らしい。国の登録文化財になっていて、保存の会「稚木の会」が「ヴォーリズ火曜喫茶室」を月1回(かな?)開き、無料で紅茶やコーヒー、信楽の朝宮茶などを提供している。まったりと図書館でお茶やお菓子の接待を受けたあと、室内に置いてある募金箱にそっと保存のための協力金を入れて帰る。以前からこの火曜日にぜひ行ってみたいと思っていたが、残念ながら締め切りの関係で、今回のスケッチ取材は休館日になった。
2017/10/31記
■関西経済連合会発行広報誌「経済人」2017年5月号表紙に掲載

旧高原ビル 
徳島
  

2017年 
水彩 
120x165mm4 

関西経済連合会発行広報誌「経済人」2017年4月号表紙は徳島市を歩いたスケッチで構成した。
誌面の都合で掲載できなかったが、市内の中心地近くに近代建のビルがある。石油などを卸売していた高原商店が1932年に建てたビル。設計は夏目漱石の義弟でもあった鈴木禎次。徳島大空襲でも焼け残ったが、窓ガラスなどに当時の爪痕を残す。国登録有形文化財。

2017/10/09記
■関西経済連合会発行広報誌「経済人」2017年4月号表紙に掲載

聖ヨゼフ修道院
門の家  
京都
  

2016年 
水彩 
100x147mm  
関西経済連合会発行広報誌「経済人」2017年3月号の表紙「スケッチ紀行-歴史を歩く」は京都衣笠を歩いたスケッチで構成した。
1920年に建てられた旧住友家京都衣笠別邸の敷地であったところに当時の門衛所だけが残っている。住友営繕の多久仁輔が設計に関わったといわれる。ハーフティンバーと赤煉瓦が印象的。門衛所といえども住宅としてもじゅうぶん。国登録有形文化財。
2017/08/30記
■関西経済連合会発行広報誌「経済人」2017年3月号表紙に掲載

旧ハンター邸 
神戸
  

2010年 
水彩 
120x165mm  
例年の壁掛けカレンダーに加えて、新しくつくられた日立造船の2017年の卓上カレンダー。月めくりで、1月が神戸北野の風見鶏の館旧トーマス邸だったが、2月は、かつて、その旧トーマス邸のすぐそばにたっていた旧ハンター邸。1889年に建てられ、現存する最大級の異人館で、現在は王子公園に移築保存されている。国の重要文化財。ハンターは日立造船の前身大阪鉄工所を創業した人である。
2017/08/04記
■日立造船2017年卓上カレンダー2月に掲載



大阪大学会館 
大阪豊中 
  

2016年 
水彩 
120x165mm  
関西経済連合会発行の広報誌「経済人」2017年2月号の表紙「スケッチ紀行歴史を歩く」は大阪の豊中を歩いたスケッチで構成した。大阪大学会館は阪大の前身の一つ、旧制浪速高等学校の校舎として1928年に建てられた。長く教養部の施設として使用されていた。国登録有形文化財。
2017/07/11記
関西経済連合会発行広報誌「経済人」2017年2月号表紙に掲載
日本キリスト教団
水口教会礼拝堂 
滋賀県水口町
  

2017年 
水彩 
120x165o
関西経済連合会発行広報誌「経済人」2017年5月号表紙は、滋賀県の水口のスケッチで構成した。
ヴォーリズが創立したキリスト教の伝道団体近江ミッションにより、1930年に建てられた水口教会。こじんまりとして、シンプルな表情の礼拝堂は登録有形文化財になっている。幼稚園を経営していて、スケッチしていると職員の女性が中へ招き入れてくれた。内部も装飾の少ない清潔で落ち着いた礼拝空間。その礼拝堂に壁一枚で隣接する畳敷きの広い和室が珍しい。
2017/10/29記
■関西経済連合会発行広報誌「経済人」2017年5月号表紙に掲載
三河家住宅 
徳島
  

2017年 
水彩 
120x165mm4 

関西経済連合会発行広報誌「経済人」2017年4月号表紙は徳島市を歩いたスケッチで構成した。
徳島市の中心近くの富田浜に残るこの洋館は、産婦人科医を開業していた三河家の病院兼住宅。当主の三河義行がドイツ留学中に意気投合した建築家木内豊次郎に設計を依頼したコンクリート造りで、ドイツ風のユニークなデザインが目を引く。1929年竣工。国の重要文化財に指定された。
■関西経済連合会発行広報誌「経済人」2017年4月号表紙に掲載
2017/10/05記

衣笠会館 京都  

2016年 
水彩 
120x165mm  
関西経済連合会発行広報誌「経済人」2017年3月号の表紙「スケッチ紀行-歴史を歩く」は京都衣笠を歩いたスケッチで構成した。
京都の紡績会社であった、京都綿ネルの創業者の一人藤村岩次郎の邸宅の洋館。煉瓦造りの2階建。戦後、京都工芸繊維大学が所有していた。現在は衣笠繊維研究所として使用されている。建物は国登録有形文化財。
2017/08/18記
■関西経済連合会発行広報誌「経済人」2017年3月号の表紙に掲載 

カトリック豊中教会
大阪豊中 
  

2016年 
水彩 
120x165mm  
関西経済連合会発行の広報誌「経済人」2017年2月号の表紙は大阪の豊中を歩いたスケッチで構成したが、都合で掲載できなかったスケッチ。カトリック豊中教会は、チェコの建築家ヤン・ヨセフ・スワガーの設計。1939年に竣工した。和風の、あるいは中国風?の、礼拝堂内部も荘厳で、すばらしい。
2017/07/17記

閉鎖間近い
奈良少年刑務所 
    
水彩  
240x330mm
今年(2017年)春に廃庁になった奈良少年刑務所。1月の朝日カルチャーセンターのYY街旅スケッチ講座で、最後の姿を惜しんで描きに行った。明治時代に山下啓次郎が設計した煉瓦建築。スケッチ講座のひと月後、当時の監獄施設の姿をよくとどめているとして、表門、本庁舎、房舎など建築物17棟が国の重要文化財に指定された。描いていた2時間ほどの間、さまざまな人が門を出入りする。複雑な気持ちでのスケッチであった。
2017/07/01記
神戸女学院 
12月の図書館 
西宮
    

2
016年 
コンテ+水彩+パステル 
240x330mm
12月の神戸新聞文化センターYY街角スケッチ講座は、あいにくの雨。冬の神戸元町の街角を描く予定であったが、予定を変更。三宮教室のあるミントのテラスで。神戸港の眺めも雨でくもる。神戸女学院の図書館をモチーフに、下地をつくって描く体験をしてもらった。
神戸女学院図書館 1931年竣工、W.M.ヴォーリズの秀作、重要文化財。
2017/06/03記

水彩画スケッチ紀行
近代名建築物語
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佐古配水場ポンプ場
徳島
  

2017年 
水彩 
120x165mm4 

関西経済連合会発行広報誌「経済人」2017年4月号表紙は徳島市を歩いたスケッチで構成した。
当時よく流行した伝染病対策と、近代都市としての機能を整えるため、大正時代の末期に建設された徳島市水道局のポンプ場。煉瓦造りで国の有形文化財に登録されている。
■関西経済連合会発行広報誌「経済人」2017年4月号表紙に掲載
2017/10/03記