法然院山門 京都
水彩スケッチ  2010年 235x182mm 


京都の銀閣寺道から哲学の道に入り少し行ったところ、鹿ヶ谷にある法然院は鎌倉時代の僧法然ゆかりの寺です。文豪谷崎潤一郎や哲学者九鬼周造の墓があることで知られ、落ち着いたたたずまいが魅力です。茅葺の山門の楓が色づき始める11月の初めのようすです。
2011/1/29記
                                      
                                                                  
松花堂庭園
梅隠
京都八幡


江戸時代のはじめの頃、僧侶で文人であった松花堂昭乗が晩年を過ごした草庵松花堂と庭園が京都の八幡市に残っています。松花堂庭園として国の史跡になっています。最も小さい松花堂のほかに、松隠、竹隠、梅隠と三つの茶室があり、竹林や小さなせせらぎの間に見え隠れしています。9月、朝日カルチャーJTB文化交流塾の街旅スケッチ教室のみなさんと、水琴窟の音を聞いた後、スケッチしました。梅隠を描いたのですが、6年前にもこれをスケッチしてました。2010/11/1記

                                        
日向大神宮
京都蹴上


九条山ポンプ室など琵琶湖疏水の諸施設のあるところから、細い坂道を登っていくと日向大神宮に出ます。5世紀、筑紫日向の高千穂の峰より神霊を迎え創建されたと伝わる日本最古の宮です。京の都から地方につづく道「京の七口」の一つ粟田口にあたり、昔から道中の安全を祈願する人でにぎわったそうです。境内のはずれの岩山には人が入れるぐらいの穴が開いた天の岩戸という洞窟もあります。この日は人影もなく、蝉の声だけが境内に満ちていました。2010/10/30記




                          「経済人」2010年10月号表紙掲載。
                           

YASUDA YASUYUKI

琵琶湖疏水記念館
のトンネル
京都蹴上


明治維新や東京奠都で衰退した京都を活性化するため琵琶湖の水を京都に通す計画が立てられ、工部大学校を卒業したばかりの田辺朔郎の設計により、1890年に琵琶湖疏水の第1疏水が完成しました。
かつてインクラインの南禅寺船溜りであったところに建てられた記念館の真横に疏水のトンネルの出口があります。トンネルを出た水は岡崎公園をかすめ、鴨川の東を南下し、伏見に向かいます。このトンネルの少し上流に疏水の分岐があり、一方は南禅寺水路閣をを通って哲学の道沿いに流れ、銀閣寺方面へと向かいます。どちらの流れも途中たくさんのスケッチポイントがある、京都の近代化遺産です。2010/10/29記
                        著書「れんが・街ものがたり」所収、「経済人」2010年10月号表紙掲載。
                        
                                           

水彩画スケッチ紀行

ポストカード水彩スケッチ 「琵琶湖疏水記念館のトンネル 京都蹴上」 1998年 100 X 148 mm

安田泰幸アート&スケッチ

はんなり京都                                         02

琵琶湖疏水
蹴上インクライン
下のトンネル


インクラインの線路の下のトンネルは南禅寺につながります。ここのトンネルの内側の壁と天井にあたる部分の煉瓦は、螺旋状にねじったようなめずらしい積み方です。2010/10/28記










                         著書「れんが・街ものがたり」所収、「経済人」2010年10月号表紙掲載。
                        
                                           
琵琶湖疏水
九条山浄水場
ポンプ室
京都蹴上


明治維新や東京奠都で衰退した京都を活性化するため琵琶湖の水を京都に通す計画が立てられ、工部大学校を卒業したばかりの田辺朔郎の設計により、1890年に琵琶湖疏水の第1疏水が完成しました。
やがて第1疏水でまかないきれない電力需要に対応して、1912年に第2疏水が完成。このとき日本初の急速ろ過式浄水場として蹴上浄水場ができました。この第2疏水の建設にともない、御所に水を送るために、九条山浄水場ポンプ室が設けられました。設計は赤坂の迎賓館の設計でも知られる片山東熊や山本直三郎。いま、森のかげにひっそりとたたずんでいます。
                         著書「れんが・街ものがたり」所収、「経済人」2010年10月号表紙掲載。
                      
                                           
琵琶湖疏水
蹴上発電所
京都


明治維新や東京奠都で衰退した京都を活性化するため琵琶湖の水を京都に通す計画が立てられ、工部大学校を卒業したばかりの田辺朔郎の設計により、1890年に琵琶湖疏水の第1疏水が完成しました。琵琶湖から送られてきた水を利用して、1891年日本で最初の水力発電が行われました。この電力を使って京都市内に日本で最初の電車が走りました。いわゆる京都のチンチン電車、のちの京都市電です。南禅寺の近くの煉瓦造りの発電所はいまも現役です。2010/10/22記




                   
著書「れんが・街ものがたり」所収、「経済人」2010年10月号表紙掲載。                        
                                           
東寺 教王護国寺五重塔 京都九条           ポストカード水彩スケッチ 2006年  165x120mm
東京国立博物館で開催されている「空海と密教美術展」のグッズとして販売されている菓子のパッケージに使用されたスケッチ、2枚目は京都の東寺五重塔。東寺は空海が嵯峨天皇より下賜された真言密教の根本道場で、世界遺産。五重塔は高さ54m。木造の塔としては日本一の高さ。国宝である。春、塔の黒いシルエットに桜の薄紅色が美しい対比を見せる。  2011/8/18記
■東京国立博物館で開催されている「空海と密教美術展」で販売されている菓子のパッケージに使用

                          
醍醐寺五重塔 京都           ポストカード水彩スケッチ 2011年  165x120mm
東京国立博物館で開催中の「空海と密教美術展」のグッズとして販売されている菓子のパッケージに使用されたスケッチ、4枚目は京都市伏見区にある世界遺産醍醐寺。真言宗醍醐派総本山の大寺である。平安時代、空海の孫弟子にあたる理源大師聖宝が開いた。修験者の霊場としても知られる醍醐山一帯の広大な土地を境内としている。10世紀に建てられた五重塔は相輪の高さが塔全体の3分の1近くに及ぶ。安土桃山時代に地震で大きな被害を受けたが豊臣秀吉の援助で修理された。平安時代の貴重な遺構として国宝に指定されている。秀吉の醍醐の花見で知られるように、桜の季節は寺全体が華やぐ。 2011/8/21記       

2011年東京国立博物館「空海と密教美術展」グッズの菓子のパッケージに使用

                      
              
琵琶湖疏水
蹴上インクライン

琵琶湖疏水明治維新や東京奠都で衰退した京都を活性化するため琵琶湖の水を京都に通す計画が立てられ、工部大学校を卒業したばかりの田辺朔郎の設計により、1890年に琵琶湖疏水の第1疏水が完成しました。水道や工業用水のほか、疏水は大津−京都−伏見の舟運にも利用されました。蹴上にあるインクラインは大津−京都間の水運に利用するため、高度差のある蹴上と南禅寺船溜りの間582mを舟を乗せた台車の傾斜鉄道がつくられました。日本最初で当時世界最長のインクラインだったそうです。ことし8月カルチャーハウスのスケッチ教室のみなさんと一緒にこのあたりですけっちしましたが、暑かった。          


著書「れんが・街ものがたり」所収、
「経済人」2010年10月号表紙掲載。
                        
                                           

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枝垂れ桜 京都半木の道で         水彩スケッチ 2011年 166x241mm
4月16日の朝日カルチャーセンター朝日・JTB交流文化塾の「安田泰幸街・旅・スケッチ」の講座は午後1時から3時すぎまで京都賀茂川の半木の道でスケッチし、4時半ごろまで北山通りのカフェDojiで講評会をしました。終了後、受講者のみなさんと別れたあと、晴れてきたので、半木の道に戻り、みごとな枝垂れ桜を描くことにしました。むせるようなピンクの花のあでやかさをひょうげんしたかったのですが。  2011/6/1記  
京都 半木の道             水彩スケッチ 2011年 318x238mm
朝日カルチャーセンター朝日・JTB交流文化塾の「安田泰幸街・旅・スケッチ」の4月の講座は、京都賀茂川の半木の道を描いていただきました。この講座は毎月第3土曜日なので、毎年4月は花の盛りを過ぎたころになります。遅咲きの桜のあるところでと、ここを選びました。講座が開かれた16日はちょうどしだれ桜が満開。ピンクの花が風にゆれて美しい花のトンネルができていました。しだれ桜はソメイヨシノやヤマザクラと較べ、色が濃く、少し艶めかしい感じを出すようにしました。集合時間の1時ごろはまだ晴れていたのですが、だんだん風が強くなり、雲も広がってきました。風が強いと紙がめくれあがったり、砂ぼこりが絵具にまざったりと、スケッチもたいへんですが、なんとかみなさん仕上げていただきました。講評会は北山の老舗カフェDojiで。 2011/5/31記    
京都 伏見駿河屋の季節の上生菓子        ポストカード水彩スケッチ  2011年 104x150mm
「経済人」2月号は京都伏見桃山です。5枚目は「伏見駿河屋」の生菓子です。伏見駿河屋は270年前、伏見の船着き場に諸大名の休憩処として開業した老舗です。京都の生菓子は季節の風物に見立てた造形の美しさにいつも感心します。自然を単純化した象徴的な色と形に、季節の移ろいが表現され、芸術的なのです。 2011/2/26記               
■関西経済連合会発行「経済人」2011年2月号表紙に掲載
                                                                  
松本酒造 酒造場 京都伏見            ポストカード水彩スケッチ  2011年 138x205mm
「経済人」2月号は京都伏見桃山です。4枚目は横大路三栖大黒町にある松本酒造の酒蔵です。松本酒造は創業1791年、江戸時代の中頃。この酒蔵は大正時代1922年に建てられたものだそうで、経済産業省の近代化産業遺産に登録されています。伏見は神戸の灘と並び称される清酒の大産地。灘の清酒が硬水の宮水で造られるのに対して、軟水の伏水で造られ、灘は辛口の男酒、伏見は甘口の女酒と言われたりします。伏見では「月桂冠」の大倉酒造や清水崑さんのカッパの漫画で知られる「黄桜」が有名ですが、以前伏見を歩いた時に掲載しましたので、今回は松本酒造の酒蔵を描いたものをとりあげました。新高瀬川の堤防からの眺めはカメラマンや絵を描く人たちに人気のスポットで、私も17年前に描いています。もう少し暖かくなって、菜の花が咲き乱れる4月頃になると、黄色い花と酒蔵を狙うアマチュアカメラマンで堤防にカメラの砲列ができます。2011/2/24記                                                           
■関西経済連合会発行「経済人」2011年2月号表紙に掲載
                                                                  
三栖閘門 京都伏見中書島         ポストカード水彩スケッチ 2011年 138x205mm 
「経済人」の2011年2月号は京都伏見桃山です。3枚目は中書島にある三栖閘門です。京都の木屋町を流れる高瀬川は南に下り、伏見で宇治川にぶつかります。江戸時代、京都の町からここまで高瀬川を高瀬舟が行き来して荷物や人を運んでいました。そしてここから大阪の八軒家浜まで三十石船が宇治川・淀川を上り下りしていました。荷物や人はここで船を乗り換えるため、伏見港がありました。中書島は船を乗り継ぐ旅人や商人で賑わった港町で花街もありました。明治になって運河が整備され舟運が盛んになり、昭和の初め伏見の町を流れる濠川と宇治川の、水位の違う二つの川をゲートで仕切り、水位を調節して舟を通しました。大阪・京都を結ぶ蒸気客船など盛時には年間二万隻もの船が通航したそうですが、1960年代には淀川の船運もなくなり、現在は伏見港公園として地元の人や観光客に親しまれています。2011/2/20記
■関西経済連合会発行「経済人」2011年2月号表紙に掲載
御香宮神社拝殿 京都伏見       ポストカード水彩スケッチ  2011年 120x165mm 
「経済人」2月号は京都伏見桃山です。2枚目は御香宮の拝殿です。江戸時代の初め、紀州徳川家初代の徳川頼宣が寄進したものだそうです。正面唐破風には中国の「登竜門」の故事にちなみ、鯉の滝登りと琴高千人が鯉にまたがり滝を登る姿の極彩色彫刻があります。この拝殿の奥に本殿があります。御香宮は神功皇后を祀り、安産の神社として知られています。このスケッチに訪れたのは1月4日、三々五々初詣に訪れる人で華やいだ雰囲気でした。境内にある桃山天満宮にはこの社を建てた宮大工の棟梁が奉納した大工道具が残っており、江戸時代の道具を知る上で貴重な史料となっています。「大工道具物語」を上梓したとき、この桃山神宮をスケッチしにきたことがあります。 2011/2/18記                   
                                                       ■関西経済連合会発行「経済人」2011年2月号表紙に掲載
                                                                  
御香宮神社表門 京都伏見         ポストカード水彩スケッチ  2011年 120x165mm 
関西経済連合会発行の「経済人」2月号‘スケッチ紀行歴史を歩く第168回’は京都伏見桃山を歩きました。まずは、京阪電車の伏見桃山駅、近鉄なら桃山御陵前駅そばの御香宮へ。もともとはこのあたりのの産土神で、創建は平安時代といわれています。豊臣秀吉が伏見城築城の際、城内に移したこともあるそうで、現在の御香宮表門は元の位置に戻されたとき、伏見城の大手門を移したもので、国の重要文化財になっています。なるほど大きな本瓦葺きの屋根を支える2本の柱は太くて立派です。境内には名水御香水が湧き出ています。伏見は清酒の一大産地でもわかるように、名水が湧き出ることで知られています。この水は伏水と呼ばれ、ここから伏見という地名になったとか。  2011/2/16記
                                                                  
京都伏見 寺田屋      ポストカード水彩スケッチ   2001年 105x163mm
昨年、NHKの大河ドラマで人気となり、たくさんの人が訪れた坂本龍馬ゆかりの史跡です。つい最近も前を通りましたが、いまも観光客が多いようです。このスケッチは10年前に描いたものなので、細部の様子は変わっているかもしれません。パナソニック電工の2011年卓上カレンダー「松下幸之助の言葉-情熱」の2月の言葉「説得力は強い熱意と信念から」に合わせ、国じゅうを奔走し、広い視野と先見力で、多くの人々を説得し、明治維新に大きな影響を与えた龍馬ゆかりのこの場所を描いたスケッチを選びました。2011/2/2記        
                                          ■パナソニック電工2011卓上カレンダー「松下幸之助の言葉-情熱」に掲載
                                      
                                                                  

ポストカード水彩スケッチ 「松花堂庭園 梅隠 京都八幡」 2004年 120 X 166 mm

ポストカード水彩スケッチ 「日向大神宮 京都蹴上」 2010年 120 X 165 mm

ポストカード水彩スケッチ 「琵琶湖疏水 蹴上インクライン下のトンネル」 1998年 114 X 159 mm

ポストカード水彩スケッチ 「琵琶湖疏水 蹴上インクライン下のトンネル」 1998年 114 X 159 mm

ポストカード水彩スケッチ 「琵琶湖疏水 九条山浄水場ポンプ室」 1998年 120 X 165 mm

水彩スケッチ 「琵琶湖疏水 蹴上発電所」 1998年 135 x 182 mm

ポストカード水彩スケッチ 「琵琶湖疏水 蹴上インクライン」 1998年 111X154mm

京都伏見 松本酒造の蔵と菜の花          水彩スケッチ  2011 年 164x239mm
カルチャーハウス香里ヶ丘の土曜クラスの5月の講座は、酒どころの京都伏見の蔵元、松本酒造の蔵を描くことに。長大な蔵は近代化遺産になっており、いくつも並ぶ窓がリズム感をつくっている。さいわい名残りの菜の花が残っていて、受講している方々にはお目当ての景色を描いてもらうことができた。天気は快晴。5月だというのに、陽射しがきつく、気温も高くて、コンディションはよくなかった。 2011/6/24記
       
ポストカード水彩スケッチ 「日向大神宮 京都蹴上」 2010年 120 X 165 mm