YASUDA YASUYUKI

水彩画スケッチ紀行

安田泰幸アート&スケッチ

あれやこれや                                       01 

初辰さん
大阪住吉大社楠珺社


大阪の人は住吉大社を「すみよっさん」と呼びます。そのすみよっさんの末社へ毎月初めての辰の日にお参りすることを初辰参りといって、商売発達を願う人たちの間でさかんに行われています。楠珺社ではお参りすると500円で小さなかみしも袴姿の猫を授与していただけます。偶数月には右手を上げた商売繁盛の子猫、奇数月には左手を上げた家内安全の子猫です。毎月お参りして4年、48体集まると四十八辰-しじゅうはつたつ-始終発達で満願成就。それを納めると中猫1体と換えていただけます。12年かけて左右一対の中猫と48体の子猫を納めると大猫1体と換えていただけ、24年で大猫の対になるわけです。NHKの朝ドラ「てっぱん」のお好み焼き屋「おのみっちゃん」の店内にも飾ってあるとか。2011/1/25記
                            
関西経済連合会発行「経済人」
2011年1月号表紙に掲載
                           
船鉾のちまき
京都 祇園祭


祇園祭の宵山まで、各山鉾ではちまきが授与されています。厄除けとして各山鉾でそれぞれの御利益があり、家に持ち帰り、玄関の軒先などに飾ります。かつては山鉾巡行の際、鉾の上から囃し方が観衆に向け投げられていたそうですが、投げられたちまきを取り合って、けが人が出てから取りやめたといいます。宵山でちまきを求めた見物客を鉾の上に乗せてくれるところもあります。





                                                 関西経済連合会刊「経済人」2010年7月号掲載

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赤い静物          水彩スケッチ  2011年 130x190mm
8月のカルチャーハウス香里ヶ丘「安田泰幸-スケッチ入門講座」は、室内で静物を描いた。”赤いものを描く”をテーマに、受講しておられるみなさんにそれぞれ、赤いもを3点ぐらい持参していただくようにした。それらの配置も各自で考えていただいて、スケッチ開始。木やガラス、金属、布、・・・など、材質感の違いを表現することがねらい。みなさんが持ち寄ったものの中から赤唐辛子、木彫りのリンゴのオーナメント、赤い背に薄い赤の花模様のファイルなどを描いてみた。同系色で質感の違いを描きだすのは難しいが、けっこう楽しい。 2011/11/17記

祇園の芸子さん 祇園花見小路花郷で          水彩スケッチ  2011年 ポストカードサイズ120x165mm 
今年春の「水の会」の集まりは、京都在住のK先生が、祇園で設けてくださった。花見小路の「花郷」という店に夕方集合して、席に着く。料理が運ばれ、しばらくして芸子さんがはいる。都をどりのあとで、髪を変えてきたとか。席が明るく華やぐのはさすが。舞は二回。こんな機会はあまりないので、失礼ながら横から描かせてもらった。 2011/10/4記
 
青いバラ           ポストカード水彩スケッチ  2010年 121x166mm
青いバラは見たこともなかった。近年、サントリーとオーストラリアのバイオベンチャー企業の共同プロジェクトによって、青紫色のバラが開発された。パナソニック電工の2011年卓上カレンダー「松下幸之助の言葉-情熱」の7月のページにこのスケッチを使用した。「自分がやらずに誰がやる」という言葉に、10数年の歳月を費やし、無数の試行錯誤の末、不可能といわれてきた青いバラの開発に成功した研究者の情熱が、重なったからだ。信念と情熱をもち続けることは、簡単ではない。初めて見る神秘的な青に惹かれる。 2011/7/12記  
■パナソニック電工2011年卓上カレンダー「松下幸之助の言葉-情熱」に掲載 
                     
シールドの最終組立 日立造船堺工場           水彩スケッチ  2010年 165x239mm
日立造船2011年カレンダーの7-8月のページには、堺市に残る旧堺燈台のほか、日立造船堺工場で製作している巨大なシールドのスケッチも掲載されている。トンネル工事や地下鉄道の建設に欠かせない、超大型の掘削機である。このときも、ヘルメットに作業服をお借りして、巨大な工場に入り、スケッチさせてもらった。こちらに見えているのが、回転しながら岩盤を削り取る多数のカッターが埋め込まれた面。円筒形の反対部分にはさまざまな条件にあわせ作業をコントロールする精密なコンピューターや人間がはいって行う操作盤、推進装置や動力などがつめこまれている。人間の知恵や技術にあらためて驚かされる。 2011/7/11記       
■日立造船2011年カレンダーに掲載 
                     
神戸海岸通り
モン・プリュのケーキ


神戸の洋菓子をスケッチしようと、妻と一緒にでかけました。どうせなら、今人気の洋菓子屋がいいと思い、乙仲通りの「Mont Plus モン・プリュ」へ。土曜日の夕方でしたが、お店は女性客でいっぱい。ふたりがそれぞれ好きなお菓子を選んで、テーブルに運んできてもらったのが、上の二つ。この店のオーナーシェフはフランスで修業をして来られたとかで、デザインも味も繊細で大人っぽい感じです。口の中でふわっととろけて、ほんのり甘く、おいしかった。 2010/12/26記                           

                              

                                           
新潟県水原町の
三角だるま


パナソニック電工の2010年卓上カレンダー「松下幸之助の言葉-志」の10月のページには、新潟県水原町の三角だるまのスケッチをあしらってます。200年近く前、京都の伏見人形にならい、土人形がつくられるようになったそうで、地名をとって山口人形として、この地の郷土玩具になっていました。50年ほど前、一軒の人形屋の主人が今のような形の起き上がり小法師をつくるようになり、人気になったそうです。縁起の良い玩具で、何よりも表情がいい。兵庫県香寺町にある日本玩具博物館を訪ね、スケッチさせていただきました。2010/10/5記                         
                                           
祇園祭 船鉾
曳きぞめの日
京都新町通


きょう7月16日は京都祇園祭の宵宮。新町通綾小路下ル船鉾町には、船の形をした船鉾が明日の巡行を待っています。巡行する順番は毎年くじで決めますが、巡行の先頭を行く長刀鉾や最後尾の南観音山などは、「くじ取らず」といわれ、順番が決まっています。船鉾もその「くじ取らず」の一つで、毎年23番目をいきます。山鉾の巡行では、先頭の長刀鉾の稚児が刀で斎竹(いみたけ)に張った縄を切る「しめ縄切り」や、ハンドルがない山鉾の車輪を水をかけた竹の上で滑らせ方向転換する「辻回し」など、見どころがたくさんありますが、巡行順を決めたくじを確認してもらう「くじ改め」もユーモアがあって面白く、所作がうまくできたときは、観衆から拍手が起こります。2010/7/16記
                                                関西経済連合会刊
「経済人」2010年7月号掲載

京都二條若狭屋の
干菓子


京都の和菓子は、舌だけでなくなく、目でも味わうもの。四季の風情や自然の表情を、過不足なく抽象化した造形ともいえます。わらび、桜、さつき、菖蒲、ちょうちょ、水紋は和三盆糖の型押し、土筆は落雁、金平糖と一緒に小さな箱に収められています。ほんのりした淡い色合いも上品で、食べるのが惜しいような・・・・。

ポストカード水彩スケッチ 「上着をぬいで 会社帰り」 2009年 (148x105mm)

土佐の郷土玩具
鯨車


土佐の鯨車と呼ばれる郷土玩具です。兵庫県の香寺町にある日本玩具博物館にお願いして、収蔵品をスケッチさせていただきました。胴体も車も木でできています。削り跡が素朴で、鯨の口の形や、小さな目の表情がとてもいいのです。









パナソニック電工
2010年卓上カレンダーに掲載


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唐招提寺蓮         ポストカード水彩スケッチ 120x165mm
鑑真和上が唐からもちこんだと伝わる可憐な八重の蓮の花。
■関西経済連合会発行「経済人」2011年4月号に掲載

日吉大社の福楽寿寿米 大津坂本         水彩スケッチ 2011年 120x165mm
関西経済連合会発行の「経済人」5月号は滋賀県大津市の坂本の街を歩きました。穴太衆積みの石垣が独特の美しい街並みをつくる坂本は世界遺産の比叡山のふもとにあり、延暦寺の僧が晩年を過ごす里坊が集まる、落ち着いた街です。まずはJR、京阪の駅からまっすぐ西へのびる道を進み、穴太衆積みの石垣と桜並木の日吉の馬場の突き当たり、日吉大社へ向かいます。東本宮の本殿を描いた後、東本宮の門でかわいらしい土鈴に出会いました。「ふくらすずめ」と名前も愛嬌があります。幸福を授かる玩具として、日吉大社では千年も前から親しまれているそうです。ふっくらとした雀の表情が心をなごませます。 2011/5/17記    
■関西経済連合会「経済人」5月号表紙に掲載

日立造船有明工場 プラント用圧力容器の製作         水彩スケッチ 2010年 165x240mm
先日スケッチを掲載した阿蘇山の西、熊本県玉名市に日立造船の有明工場があります。日立造船2011年カレンダーの5-6月のページには阿蘇山のスケッチとともにこの工場での製作現場のスケッチも掲載されています。工場に入ってスケッチさせていただくため、ヘルメットと作業着をお借りし、汗用のタオルを首に巻いて、ズボンのすそは引っかからないようベルトを装着、完全装備でのスケッチです。直径が人間の背丈の3倍もあるような巨大な容器を描きましたが、先のディーゼルエンジンとあわせて、輪郭を描き終わったときには全身汗でびっしょり。作業員の方のご苦労がよくわかります。2011/5/11記 
■日立造船2011年カレンダー5-6月に掲載
日立造船有明工場 船舶用ディーぜルエンジンの製作         水彩スケッチ  2010年 165x240mm
先日スケッチを掲載した阿蘇山の西、熊本県玉名市に日立造船の有明工場があります。日立造船2011年カレンダーの5-6月のページには阿蘇山のスケッチとともにこの工場での製作現場のスケッチも掲載されています。この絵は26万トンのタンカー用のエンジンだそうで、5階建てのビルに相当する巨大な機関です。仕事中の作業員の方3名も絵に描き込みましたがわかるでしょうか。こんなものが人間の手でつられているんだー、とあらためて感心してしまいます。スケッチにお邪魔した日は、このようなエンジンを4、5台同時に製作中でした。エンジンを描いた後、工場の隣の造船所のドックで組立中の26万トンのタンカーも見学させていただきましたが、陸の上で見る船は巨大すぎて視野の中に収まりきらず、全体の姿が見えませんでした。日本最大の客船「飛鳥2」が5万トン、全長240メートルですから、その巨大さが想像していただけるでしょう。 2011/5/9記                 
■日立造船2011年カレンダー5-6月に掲載
姫路張り子 と 姫路独楽               ポストカード水彩スケッチ 2002年
播州信用金庫のカレンダーの1-4月には、姫路城のほかに、サブカットで姫路の民芸玩具のスケッチが掲載されています。ユーモラスな表情の人物や動物のお面は張り子でできています。鉄の輪を嵌めた源水こまや芯の長い文七こまなど、よくまわります。2011/4/12記
■播州信用金庫2011年カレンダー1-4月に掲載
                                                                  

ポストカード水彩スケッチ 「 初辰さん 大阪住吉大社 楠珺社 」 2010年 120x164mm  

ポストカード水彩スケッチ  「 神戸 海岸通 モン・プリュのケーキ 」 2010年  120 x 165 mm

水彩スケッチ 「新潟県水原町の三角だるま」 2009年 パナソニック電工2010年卓上カレンダー 

ポストカード水彩スケッチ 「上着をぬいで 会社帰り」 2009年 (148x105mm)

ポストカード水彩スケッチ 「祇園祭 船鉾のちまき 京都新町通」 2010年 (100X148mm)

ポストカード水彩スケッチ 「祇園祭 船鉾曳きぞめの日 京都新町通」 2006年 (120X165mm)

ポストカード水彩スケッチ 「京都二條若狭屋の干菓子」 2007年 105x148 mm  

ポストカード水彩スケッチ 「土佐の鯨車」 2009年 120 x 165 mm  

「倉吉石谷精華堂の打吹公園だんご」 と 「はこた人形」  ポストカード水彩スケッチ  2011年  
鳥取県倉吉の名物、「打吹公園だんご」は白い餅をあずき餡やうぐいす餡でくるんだかわいらしい三色だんご。明治時代に創作された菓子だとか。「はこた人形」は天明年間、備後から伝わり、倉吉で作られるようになった張り子の郷土玩具。なかでも娘をかたどった人形は、「はーこさん」と呼ばれ、災難除けとして童女にもたせたという。 2011/7/6記
■関西経済連合会刊「経済人」6月号表紙に掲載 
                     
ミツバツツジ 神戸市北区淡河       ポストカード水彩スケッチ 2011年 120x165mm
仕事場のある神戸ポートアイランドから、車で40分ほど、六甲の山を越えると、近年急激に人口が増え、開発の進む住宅地が目につきますが、茅葺の家がある里もあちこちに残っています。季節の移り変わりのようすを楽しむために、ときどき六甲の山やこのあたりの田園にきます。道路のかたわらにミツバツツジのあざやかなピンク色の花が咲いていました。2011/5/2記