高野山金剛峯寺 不動堂          水彩スケッチ  2008年  ポストカードサイズ 120x165mm                014
関西経済連合会発行「経済人」9月号は世界遺産高野山。壇上伽藍の一画にある不動堂は、1197年、行勝上人が一心院谷に建てた堂で、現在高野山の建物の中で最も古い。大きくもなく、桧皮葺の地味な建物である。国宝。鴨居の上面の溝には尖った刃で削った痕があり、溝を削る道具、脇取鉋(わきとりかんな)が使われていたと考えられる最も古い建物で、つまり現在使われている鉋のはじまりと考えられ、大工道具の歴史上も貴重な遺構だそうだ。  2011/9/14記
■関西経済連合会発行「経済人」2011年9月号表紙に掲載 
■著書「水彩画で綴る−大工道具物語」に所収
  

YASUDA YASUYUKI

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安田泰幸アート&スケッチ

002

松本城
長野松本


















「国づくりと研修」2005年春号表紙

国宝を訪ねる旅                                   01

003

東大寺南大門
奈良

登大路からくると最初の建物がこの南大門。鎌倉時代に再興された天竺様の壮大な建築である。両側の運慶・快慶・湛慶作の金剛力士像も圧巻。
世界遺産。国宝。
奈良の東大寺は何回となく来たことがあり、身近に感じすぎていたのか、まともにスケッチしたことがなかったが、あらためて描こうとすると、その大きさに圧倒される。ハガキサイズの紙になんとか収めてやろうと、苦心した。できたときは、ささやかな達成感。



「大工道具物語」所収。
「経済人」2010年3月号表紙掲載。

007

吉野 金峯山寺
仁王門


ことし2010年の桜は開花後寒い日が続いたりして、比較的長い間楽しめたようですが、市内や里の桜は、ぼつぼつ散り初めです。奈良県の吉野はいまが盛りのようです。 二年前、お寺の絵はがきをつくるため、寺を訪れ、描いたスケッチです。金峯山寺は役小角が開いたとされる、修験道の本山で、「「紀伊山地の霊場と参詣道」世界遺産に登録されています。国宝仁王門は室町時代1456年に再興されたものです。本堂蔵王堂が南向にもかかわらず、仁王門は北向きに建てられ、お互いに背を向けあっていますが、これは熊野から吉野へ参詣する人と吉野から熊野へ参詣する人の両方に配慮したからだそうです。

「経済人」2009年4月号表紙

004

東大寺 三月堂
奈良


東大寺に残る8世紀、奈良時代の建築。建物の左側(北側)が正堂と呼ばれ仏像が安置されています。右側(南側)は礼堂と呼ばれ鎌倉時代に付け加えられたもの。本尊不空羂索観音立像日光・月光菩薩立像、吉祥天・弁才天立像、金剛神立像、四天王立像などをはじめ、多数の国宝・重要文化財の天平仏が安置されています。継ぎ足した建物であるのに、均整がとれ、無駄のない美しいたたずまいに、いつ見ても感動します。1200年前にこんな完成度の高い建築ができていたことにも感嘆します。



「経済人」2010年3月号表紙掲載。

001

興福寺北円堂
奈良


















「大工道具物語」所収。

009

住吉大社
大阪


ことしも関西経済連合会発行の「経済人」の表紙にスケッチを掲載していただきます。「スケッチ紀行・歴史を歩く」は今年で15年目、1月号は第165回。大阪住吉を歩きます。スケッチは正月三が日多くの参拝客で賑わった大阪住吉大社です。西暦211年創建と伝わる歴史のある神社です。海上守護を司る住吉大神と神功皇后を祀り、境内には本宮が4つあります。スケッチはそのうちの第三本宮の拝殿で、奥に第二本宮、第一本宮と続きます。摂津の国一宮とされ、住吉造りと呼ばれる4棟の本殿はすべて国宝です。この近くの高校に通っていましたし、当時住んでいた家からも近かったので、私には懐かしいところです。2011/1/17記
                        関西経済連合会発行「経済人」
2011年1月号表紙に掲載
        

006

奈良
東大寺二月堂


毎年3月に修二会が修せられる二月堂。連行衆が振りまく松明の火の粉をかぶると、一年息災に暮らせると、多くの人々が集まる。3月12日には、若宮から水を汲む、「お水取り」がおこなわれる。近畿ではお水取りが済むと春が訪れる。修二会は天平時代、東大寺開山良弁僧正の高弟実忠和尚が始めたものだそうで、以来一度も途切れることなく続けられ、2010年で1259回目になる。
世界遺産。国宝。



「経済人」2010年3月号表紙に使用

奈良西ノ京 薬師寺東塔     ポストカード水彩スケッチ2007年 165X120mm             012 
関西経済連合会発行の「経済人」4月号のスケッチ紀行・歴史を歩くは、奈良西ノ京を歩きました。4枚目は薬師寺の東塔。薬師寺に残る唯一の奈良時代の建築です。三重塔ですがそれぞれの層に立派な裳階(もこし)がついて六重塔に見えます。20世紀に建てられた新しい西塔に較べると、屋根の反りがなだらかに見えますが、千三百年の間に建物の重みで屋根がおし下げられたものだそうです。それにしても、クレーンなど重機のなかった時代に人々は大変なものをつくりあげたものです。2011/4/26記 
■関西経済連合会刊「経済人」2011年4月号表紙に掲載
奈良西ノ京 唐招提寺 宝蔵と経蔵        ポストカード水彩スケッチ 2011年 120x165mm                011 
関西経済連合会発行の「経済人」4月号のスケッチ紀行・歴史を歩くは、奈良西ノ京を歩きました。2枚目は世界遺産の唐招提寺の宝蔵と経蔵。東大寺正倉院と同じ奈良時代に建てられた校倉造りの倉で、ともに国宝です。唐招提寺の境内には、金堂のほかに講堂や御影堂、礼堂、鼓楼など数多くの建築物がありますが、すべてすばらしく、第一級の文化財ばかりで、時間が過ぎるのも忘れて、いくつかスケッチしている間に閉門の時間になってしまい、最後の拝観者になってしまいました。2011/4/19記     
■関西経済連合会刊「経済人」2011年4月号表紙に掲載

008

姫路城
桜の季節を想う












「国づくりと研修」2000年春号

005

東大寺 大仏殿
奈良


752年の大仏開眼供養後、兵火で焼失。平安時代、重源が再興しましたが、これも失われ、現在の大仏と大仏殿は江戸時代のものだそうです。
世界遺産。国宝。







「大工道具物語」所収
「経済人」2010年3月号表紙掲載。
奈良西ノ京 唐招提寺金堂         ポストカード水彩スケッチ 2011年 120x165mm                   010
関西経済連合会発行の「経済人」4月号のスケッチ紀行・歴史を歩くは、奈良西ノ京を歩きました。1枚目は世界遺産・国宝の唐招提寺。久しぶりに見る金堂は、壮大にして荘厳。なだらかな屋根の稜線が言いようのない大らかさを感じさせます。2000年から10年の月日をかけて大修理が行われ、さきごろ完成しました。今回の修理に合わせ行われた調査で、759年の創建以来、江戸時代に修理が行われるまで、900年も創建当時のままで、建ち続けていたことが明らかになり、金堂建築にまつわるさまざまな謎についても、多くのことが判明したようで、そのようすが何度かTVの特別番組で放映されましたが、そのたび天平へのロマンをかきたてられる思いでした。16年ぶりにおとずれた静かな境内で、悠久の時を感じながらスケッチさせてもらいました。2011/4/19記 
■関西経済連合会刊「経済人」2011年4月号表紙に掲載

 国宝の旅
 01  02 

高野山 金剛三昧院多宝塔      水彩スケッチ 2011年 ポストカードサイズ 165x120mm      015
街・旅・絵日記講座の7月は世界遺産高野山。壇上伽藍を描いたあと、門前町の土産物店などが軒を連ねている家並みをスケッチ。その後自由行動にして、土産物屋などをのぞいてスケッチや買物など。そして再び金剛三昧院で落ち合って最後のスケッチをすることに。金剛三昧院は宿坊でもあるが、境内の一隅に世界遺産の多宝塔がぽつねんと佇んでいる。仰々しい柵も警告看板もない。山内最古の多宝塔で、意外にこじんまりとしている。描き始めてしばらく、雨が降ってきた。途中まで描いたスケッチを片づけ、雨の中で多宝塔をバックに記念撮影をして、講評場所のカフェ「梵恩舎」へ。   <2011/9/20記>

■関西経済連合会発行「経済人」2011年9月号表紙に掲載

                                          
 

日吉大社東本宮本殿 大津坂本         水彩スケッチ 2011年 119x167mm                     013
関西経済連合会発行の「経済人」5月号は滋賀県大津市の坂本の街を歩きました。穴太衆積みの石垣が独特の美しい街並みをつくる坂本は世界遺産の比叡山のふもとにあり、延暦寺の僧が晩年を過ごす里坊が集まる、落ち着いた街です。まずはJR、京阪の駅からまっすぐ西へのびる道を進み、穴太衆積みの石垣と桜並木の日吉の馬場の突き当たり、日吉大社へ向かいます。全国に約2000社ある日吉(日枝)神社や山王神社の総本宮で、この絵の東本宮や西本宮をはじめ、境内の十数棟の貴重な建物が国宝に指定されています。平安時代、白河法皇がままならぬものとして、双六の賽、賀茂川の水とともにあげた山法師。つまりは比叡山の僧兵がこの神社の神輿を担いで京の都へ強訴したことでも知られています。祈祷に訪れた参詣人のために神職が祝詞を読み上げる声を聞きながらのスケッチでした。2011/5/15記
■関西経済連合会「経済人」5月号表紙に掲載
室生寺金堂       水彩  ポストカード  2002年 120 X 165 o                                  017
関西経済連合会発行の「経済人」3月号表紙-スケッチ紀行歴史を歩くは、奈良県宇陀市の室生。2枚目は室生寺の金堂。内陣は平安時代に建てられ、礼堂の部分は江戸時代に設けられた、?葺き、懸崖造りの国宝。本尊釈迦如来立像の左右に十一面観音立像、文殊菩薩立像、薬師如来立像、地蔵菩薩立像など、国宝・重文のそうそうたる仏像が安置され、その前に十二神将像が並ぶ。この小振りの12の神将が魅力的だ。上のスケッチは10年前に訪れたときのものだが、昨年秋に訪れたときは、ちょうど紅葉の季節で、観光客のほか、修学旅行生などで、境内はごった返していて、仏像を拝観するのに長い列に並んだ。 2012/3/29記          
室生寺五重塔       水彩  ポストカード  2002年                                       016
関西経済連合会発行の「経済人」3月号表紙-スケッチ紀行歴史を歩くは、奈良県宇陀市の室生。まずは何はともあれ、室生寺。女人禁制の高野山に対し、女性の入山も許されていたので「女人高野」と呼ばれてきた。奈良時代の終りの創建。宇陀川の橋を渡り、仁王門をくぐると、石段が始まり、登ると金堂と弥勒堂があり、また石段を登ると本堂。その本堂を回り込んだところの石段の上に、五重塔が立っている。屋外の木造五重塔としては法隆寺五重塔についで日本で2番目に古いという。1998年に台風で横の大きな杉の木が倒れ、屋根が大きく崩れたが、基礎は無傷できれいに修復された。鮮やかな朱塗りの小ぶりな塔は下から見上げた時の美しいフォルムと明るい色調のハーモニーが何とも言えない。スケッチしている間、通りかかる人が皆、石段の下で感動の声を上げて行く。 2012/3/27記
             

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ポストカード水彩スケッチ 「 大阪 住吉大社  」 2010年 120x164mm 

水彩スケッチ 「姫路城」 2000年   

ポストカード水彩スケッチ 「吉野金峯山寺仁王門」 2008年 120 x 165 mm  

ポストカード水彩スケッチ 「奈良東大寺二月堂」 2008年 120 x 165 mm  

ポストカード水彩スケッチ 「奈良東大寺大仏殿」 2008年 120 x 165 mm  

ポストカード水彩スケッチ 「奈良東大寺三月堂」 2007年 120 x 165 mm  

ポストカード水彩スケッチ 「奈良東大寺南大門」 2008年 120 x 165 mm  

水彩スケッチ 「松本城」 2005年 159x204mm

「奈良興福寺北円堂」 2007/10 120x165mm

二上山当麻寺 東塔 奈良葛城   水彩   2012年   ミニアチュール 1650x240 o                   018
朝日カルチャーセンターの「安田泰幸絵はがき講座」の10月は中将姫伝説で知られる当麻寺へスケッチに出かけた。当麻寺には奈良時代に建てられた東塔と平安時代に建てられた西塔、二つの塔がそろっている。千年を超える建築でともに国宝だが、無料で自由に、それも間近で拝観できる。月曜日であったので、参詣客もまばら。東塔を見上げる小さな参道で描くことに。不動の塔と生ある草木、秩序と無秩序、静と動、いろいろの面で対比を意識して描いてもらった。晴天の秋の午後、気持ちよかった。  2013/01/15記